対立の光と闇



対立(conflict)は決してゼロにならず、建設的かつ非建設的な可能性のもとで生じます。

多くの論者が論じているように、対立にはチームワークのパフォーマンスとアウトカムを改善する要素があります。

他方、対立にはチームワークを劣化させ、そのパフォーマンスとアウトカムを悪化させる要素もあります。

対立研究では当初、後者に焦点があたっていましたが、課題対立など一部の対立で生産的な側面があることがわかって、徐々に対立の機能的側面の研究が進みました。

チームワークに関心ある人は、対立の光と闇を知っておく必要があります。

以下の文献では、利点と問題点が明確に整理されています。


さくっと紹介すると以下の通り。




利点
  • 対立は革新、創造性、変化を促進する可能性がある
  • 対立はチームワークの意志決定プロセスの改善に役立つことがある
  • 対立は意見が異なる人たちとの相乗効果によって、共通の問題の解決に役立つ可能性がある
  • 個人および集団のパフォーマンスが向上することがある
  • 個人および集団は、対立がきっかけになって新しいアプローチを習得する可能性がある
  • 個人および集団は、対立を通して各人の役割を明確にできることがある
問題点
  • 対立はストレス、バーンアウト症候群、不満足をもたらす可能性がある
  • 個人および集団とのコミュニケーションが減少する
  • 不信と疑念に満たされた状態が発生する
  • 人間関係が壊れる可能性がある
  • チームワークのパフォーマンスが低下する
  • 対立はチームワークの改善に対する抵抗を増幅させる可能性がある
  • 責任感と誠実さに悪影響を与える
利点と問題点はトレードオフの関係にあるので、チームワークのマネジメントに取り組む人は問題点を減らしながら、利点を増やしていく必要があります。

信念対立は対立の非建設的側面(問題点)に着目した概念です。

そして、信念対立解明アプローチは非建設的対立から建設的対立へとシフトチェンジするための理論です。

対立はゼロにできないので、少しでもそこから利点を引き出そうというわけです。

チームワークに関心ある人は、対立の利点と問題点を知ったうえで、非建設的対立(=信念対立)から建設的対立へと変化させていく必要があると理解しておきましょう。