道具主義的作業療法モデル



デューイと作業療法の関係を調べていたら道具主義的作業療法モデルInstrumentalism in occupational therapy model, 以下IOTモデルという理論を知りました

備忘録がわりに理論上のポイントをメモしておきます。

IOTモデルの文献は以下です。
  • Ikiugu, M. N. (2004). Instrumentalism in occupational therapy: An argument for a pragmatic conceptual model of practice. International Journal of Psychosocial Rehabilitation, 8, 109-117.
  • Ikiugu, M. N. (2004). Instrumentalism in occupational therapy: A theoretical core for the pragmatic conceptual model of practice. International Journal of Psychosocial Rehabilitation, 8, 151-163.
  • Ikiugu, M. N. (2004). Instrumentalism in occupational therapy: Guidelines for practice. International Journal of Psychosocial Rehabilitation, 8, 165-179.
修正版IOTモデル(MIOTモデル)もあって、それの文献例は以下です。
  • Ikiugu, M. N., Westerfield, M. A., Lien, J. M., Theisen, E. R., Cerny, S. L., & Nissen, R. M. (2015). Empowering people to change occupational behaviours to address critical global issues. Canadian Journal of Occupational Therapy.
  • Ikiugu, M. N. (2011). Influencing social challenges through occupational performance. In F. Kronenberg, N. Pollard, & D. Sakellariou (Eds.), Occupational therapies without borders: Vol. 2. Towards an ecology of occupation-based practice (pp 113–122). London, United Kingdom: Churchill Livingstone Elsevier.
IOTモデル/MIOTモデルは作業遂行を通した意味の創造を支援するためのツールです。

当初、IOTモデルは哲学者デューイの道具主義を基盤にしていましたが、その後のMIOTモデルではダイナミックシステム理論、認知行動心理学などの概念を用いた理論構造に修正されました。




IOTモデル/MIOTモデルの基本的前提は、作業的存在としての人間は複雑でダイナミックな適応システムだ、というものです。

これは、人間と環境は作業への関わりを通して流動的で相互交流的に影響しあうという意味です。

IOTモデル/MIOTモデルでは以下のプロセスで実践します。
  1. 信念の明確化:IOTモデル/MIOTモデルでは精神は環境を形成するツールであり、信念は精神を賦活させる原動力であるととらえます。それゆえ、意味のある作業へのと導く信念を明確にすることになります。
  2. 行動:意味のある作業の特定、作業をやり遂げるための目標の設定、その目標を達成するための作業遂行の支援を行います。
  3. 評価:作業遂行を継続評価し、常に目標達成に向かって調整します。作業遂行を通して意味を最適化できるように経験から学ぶ機会を提供します。
この理論の大きな特徴は、クライエントの信念(Belief)を明確にするように強調しているところにあります。

ここでいう信念は道具主義を含むプラグマティズムの用語です。

IOTモデル/MIOTモデルではそれを発展的に継承し、志向性の状態を表しているととらえます。

そして、クライエントのどのような信念が作業を動機づけるのかを明らかにし、信念から生じる作業の結果を見定めてながら作業療法を提供することになります。

IOTモデル/MIOTモデルにはAIIIOTAssessment and Intervention Instrument for Instrumentalism in Occupational Therapyという評価と介入のパッケージがあります

実際にIOTモデル/MIOTモデルを活用する人はAIIIOTを活用しましょう。