意味の意味



作業療法では「意味」に着目します。

「作業の意味」や「意味ある作業」などその重要性を示す概念はいろいろあります。

では意味とは何か?

下記の書籍では、意味という概念の曖昧性を踏まえたうえで意味の操作定義を示しています。


端的にまとめると以下のような感じ。

意味とは、自分の経験の現実感を把握する能力である、と述べられていました。

つまり、意味は自身の体験の質感を味わうことによってもたらされる何かだというわけです。

また、意味のある生活は、豊かで価値があり、目的をもった人生の経験をもたらすような諸活動で構成されます。

これは意味のある作業とほぼ同義です。

これの要点は、意味は適切な作業によって創造することができる、です。

作業療法が成立する可能性が、そこにあるわけですね。


他方、無意味とは、人生は矛盾し、空虚であり、価値と目的にかけているという感覚です。

作業療法は、意味のある作業への取り組みを通して、無意味から意味のある生へと変換していくような実践だというわけです。

ここで面白いのは、意味のある人生は必ずしも幸福ではない、と明確に論じているところです。

上述したとおり、意味とは自身の経験の現実感を把握する能力です。

つまり例えば、とてつもない不幸を経験し、そこに生のリアリティを感じている状態は、意味を感じていることになります。

意味のある生活を送っているからといって、幸福であるとは限らないのです。

幸福には常に意味がありますけど、意味は幸福と同じではないという理解が必要です。

詳しく知りたい人は原著にあたってください。