理論構築の昂揚感



理論との関わり方は作る、学ぶ、使う、などがあります。

このうち、ぼくがもっとも楽しいのは理論を「作る」ことです。

理論研究は世界観ごと創出する営みになります。

通常の実証研究は、特定の世界観をベースに仮説を生成したり(質的研究)、検証したり(量的研究)していきます。

それに比べると、理論研究には、世界観の元となる設計図から作るという特徴があると言えます。

これは、新しいものの見方、あり方を提案するものであり、理論を学ぶ、使うだけではけっして味わえない昂揚感がともなうように思っています。

だから、皆さんに「新しい理論を作りましょう」と言えるかというと、そーゆーふうにはなかなか言いにくい事情があります。




というのも、(ぼくの感じでは)理論研究がもっとも難易度が高いからです。

よく考えればわかりますけど、ぼくたちは必ず自らの固有の世界観のうちで生きています。

ぼくはぼくの世界を生きており、そこから完全に抜けることはできません。

理論研究は世界観の元となる設計図を作るわけですから、言うなれば自身の固有の世界観のうちにいつつもそれを突き破っていくような思考の胆力が求められます。

例えるならそれは、自転車を運転しながらその自転車のタイヤを交換するようなものです。

ふつーにタイヤ交換するのも手間なのに、運転しながらそれやるのはどー考えても至難の業です。

だから理論研究は他の研究法に比べてもっとも難易度が高いように感じるのです。

しかし、自ら新しい理論を作りあげる人だけが昧わえる楽しみがあるので、すごく苦労することがわかっていてもそれを求めてひたすらチャレンジしちゃうんですよね。