みんなの作業療法



一般の人びとも作業療法に関する知識があるかないかで生活の質が変わるだろうと考えています。

その理由はふたつあります。

ひとつは、作業療法が健康になるためにやったらよいライフスタイルを示しています。

もうひとつは、幸福になるためにやったらよいライフスタイルも、作業療法は表しています。

例えば、熱中できることがある生活はストレスを緩和し、身体の痛みを低減するというような研究がいくつかあります。

また人と一緒に行うことがある生活は孤独を和らげて、心身を健やかな状態に保つという研究も示されています。

不安を感じているときは、いまやっていることに集中する生活を強く意識してみるとよいという研究もあります。

作業療法はライフスタイルを変えることによって健康と幸福を改善するというフレームワークなので実際に活かせる知見が関連領域を含めるといろいろあります。

一般の人びとにそうした知識があれば、実際に健康と幸福によい仕事・遊び・日課・休息へ参加する機会につながるでしょう。




一般の人びとがどことなく自身の心身の調子が悪いなぁと感じたら、作業療法の知識を使ってライフスタイルを調整してみる、という時代がくると良いなぁと願っています。

そのためにも、作業療法士自身が作業の知識と技術を身につける必要があります。

また作業療法士は、作業で評価し、作業で支援する専門家として突き抜けた存在にならないとダメでしょう。

現状、作業療法は重い疾患や障害をもった後に活用されています。

今後もそれは必要ですし、大切なことです。

でも昨今の予防的作業療法の動向を考慮すると、一次予防で作業療法の知識と技術を活用していく必要があります。

それは作業療法士がヘルスプロモーションで活躍することと同時に、一般の人びとがセルフヘルプで作業療法を用いることも戦略のひとつにおく必要があります。

作業療法のエッセンスが広く人口に膾炙する時代をむかえたいものです。